新感覚の泉③

1961.9.20 春潮会発行
上野泰句集『泉』より。

健康診断というものからずっと逃げてきました。健康なわけないんだから、診断されたくない、というのが一番の理由です。

今年、妻が勝手に僕の健康診断を予約しまして、さぁ、大変。

こんな濁りきった体をお医者様に診せるのは嫌なので、診断までに健康になろうと決めました。

さて、今禁酒三日目、面白くないですね、飲まないと。

いやー、世界は退屈だなと思いますね、飲まないと。

健康になったら、倒れるまで飲みたいなと思いつつ、ボーッと、空を見ています。

上野泰句集『泉』の続きからです。

初鏡長女理性に富みつつあり

いつからか女性に。

ポケットに片手を入れて手毬つく

こんなんも出来るよ。

針先にある魂を供養かな

ちょんとある、美しいもの。

南米の切手は派手や春燈下

南米だもの。

朝風呂の父のあとなる花の宿

働きたくないな、むしろ句会もしたくないな、ぐらいに気持ちいいもの、朝風呂。

北国の古き列車の扇風機

きっと扇風機も古い。

寄らで過ぐ父の庵や初紅葉

今回は、いいや。

冬の浪炎の如く立ち上り

あっちこっちに。

我よりも妻は強しや百足殺す

頼みます。

一生の四十代の昼寝かな

大人には大人の昼寝。

母猫の仔猫の為に襖あけ

猫はいいな、可愛いから。猫の手に、触れたいなぁ。

面白い句集でした。

次、何やろうかな。

じゃ

ばーい