昭和44.4.20 津軽書房刊行
『定本 増田手古奈句集』より。
知っている人としか遊ばないし、知っているものしか食べない。
全然それは良いことではなくて、友だちは増えないし、同じ食べものしか食べなくなる。
だからたまには、たまにはだけど、信用出来る友だちの紹介で新しい人に会ったり、初めて行くお店の未知のものを食べたりもしようと努力する。一度食べて美味しかったものは、「知っている美味しい食べもの」に昇格するので、次回からはモリモリ食べることが出来るようになる。
あまり気難しいと駄目だなぁと思うので、たまには外に出ようと思ったり、思わなかったり。
今、バスに乗って、群馬へ行く途中です。豚を、食べる会らしい。ちょっと、ドキドキしています。
手古奈さんの続きです。
獅子舞と乗り合せたる電車かな
こいつぁ、なんだか縁起がいいぜぇ。
句碑までのスキーのあとや深雪晴
そういう場所の。
雪白く雪又白く月夜なる
寒い、白く美しい場所。
散らばれる花のボートの数えきれず
あちこち感が嬉しい。
網の上かすかに通る白魚かな
魂が形になったような、白魚が。
よく遊ぶ人と言はれて又菊に
遊ぶと言えば菊か鯉。大人の休日。
鈴蘭の一束買いぬ旅なれど
でも持つと嬉しい。昔はよくその辺に生えてたけどな、鈴蘭。
花人に見られて馬の遊びをり
花時の馬がいきいき。
今も尚草刈人は朝早し
草を刈るため朝早し。
あぢさゐの大いなる芽もちさき芽も
にょきにょきと。
好きな句がたくさんあるので、あとちょっと続きます。
じゃ
ばーい