夜景は素敵なフラワーズ・カンフー②

2016.10.15ふらんす堂刊行

小津夜景句集『フラワーズ・カンフー』より

 

腹が立って物にやつあたりしたい時もある、僕だってあります。

ドラマでよく見る、グラスや花瓶をえーいっと床に叩きつけるやつ、気持ちはわかるけど、掃除するのは自分なんだよなと思うとやっぱり出来ない。

でも、畜生!と思うこと、僕にだってあり、そんな時はティッシュか、キッチンペーパーを床に叩きつけます。かなり全力で叩きつけても、ふわっとして、もちろん平気。下の階にも気兼ねなくできます。

みなさんも、どうぞ。

小津夜景さんの『フラワーズ・カンフー』の続きを。

勾玉を焼きたてまつる銀世界

勾玉の形を考えた人は偉いと思う。

しろながすくぢら最終便となる

ゆっくり来る、目の優しいのが。

ほのかなる世へのほほんと鷗あれ

あれよ。

またとなき日がまたの名を名告りけり

またまた。

ゆくへしれずのこのわたがうつくしい

どこへ行ったか。

はんなりとたそがれ華道部の毒は

結構なお点前の。

白骨となりそこねてや夢のハム

肉がたっぷり。

別のかたちだけど生きてゐますから

信じて欲しいの。

不思議な面白さがあり、声に出すと気持ちの良い句集です。

通して読んだ方がずっと面白いのでぜひ、オススメします。

じゃ

ばーい