溺るるばかり蛇笏かな⑦

H.28.6.25 角川ソフィア文庫

『飯田蛇笏全句集』より

「マリーアントワネット展」に行ったらものすごーく混んでいて、来ている人のほとんどが女性であることに驚きました。

展覧会の数日後、妻の母から「ベルばら」を借りて読んだのですが、これが面白い、実に面白い。そうか、あの展覧会のお客さんはみんなオスカルやアンドレの空気を感じてたくて観に来ていたのだなと納得しました。

すっかり夢中になってしまい、池田理代子さんの「栄光のナポレオン」も全12巻買ってしまいました。

あぁ忙しく楽しい。まだ二巻が読み終わったところです、アランはこれからどうなるのか、生き抜いて欲しいなと応援しています。

さ、蛇笏の続きを。

河童の供養句つづる立夏かな

芥川の「河童」は大好きな作品。そして蛇笏は芥川が大好き。

背負ひたつ大草籠や秋の昼

もっさり。秋の昼が清潔で良い。

貧農の足よろよろと新酒かな

飲んでよろよろ、明日もよろよろ。貧農という言葉が哀しい。

寒鯛の黒光りして斬られけり

寒鯛も刃も鋭く冷たい。

貧農の煙りのうすき花の山

うすうすと。これもやはり貧農が哀しい。

ゆく春の蟹ぞろぞろと子をつれぬ

小さな蟹がぞろぞろ。

鼈(すっぽん)をくびきる夏のうす刃かな

亀と呼ぶと食べれないが、すっぽんと呼べば食べれる。

水あかり蝸牛巌を落ちにけり

あぁー。

手どりたる寒の大鯉光りさす

食うなり。

しろたへの鞠のごとくに竃猫

これは可愛い。そっと撫でたい。

じゃ

今日はこの辺で

ばーい