溺るるばかり蛇笏かな16

H.28.6.25 角川ソフィア文庫
『飯田蛇笏全句集』より。

最近少人数の句会をやりたいなと、一つ始めました。
親しい人達に声をかけて、とりあえず五人でスタート。

①楽しい人であること。
②平日の18時30頃には待ち合わせが出来ること。
③一緒に句会をやりたい人であること。

を条件に誰かいないかと探してみると、これが案外難しい。

①と③はたくさん居ます。
問題は②で、19時過ぎまで働いている人が多いのと、若い子は案外みんな忙しいということ。時間を自由に出来るのは、仕事が早く終わる特殊な職業であるか、社長か、無職か、うーん、なかなか難しい。

少人数だと、二時間もあればたっぷり句会も出来るし、疲れない。飲み屋にも好きな店に入れる。良いことが実に多い。

『家郷の霧』より。

老鶴の天を忘れて水温む

地上もなかなか良いところがあり。

夏来れば夏をちからにホ句の鬼

多産の夏。

恋ごころより情こもる菊枕

そんな菊枕をなでなです。

菊の香にやすんずるまもなきまくら

色々思いつつなでなです。

蜂とぶや鶴のごとくに脚をたれ

ぶらんと脚。

みじか夜の夢をまだ追ふ浪がしら

「瀬戸内海の思ひ出」と前書き。ぴちゃぴちゃ動く瀬戸内海。

冬といふもの流れつぐ深山川

まさに冬、という感じの。

春の風邪うつうつと書く懺悔録

読み返してまたうつうつとなる。

暑にめげず百姓稼ぐ山の際

暑さ寒さのほんと辛ぇ。

炎天を槍のごとくに涼気すぐ

有名句ですね。すーっと抜ける。

うす影をまとうておつる秋の蟬

ぽてり。弱さがかなしい。

冬潟の冬百姓の顔が好き

たびたび出てくる「百姓」の句。この句は冬だけど明るい感じなのが良い。

あとは『椿花集』だけですね。

じゃ

ばーい