りゅーたん⑤

2005.3.31 角川書店刊行
「飯田龍太全集 第一巻 俳句I 」より

 

毎日家でぐでんぐでんになるまで日本酒を飲んで暮らしている、なんてイメージがあるかもしれませんが、そんなことはない。

お酒は飲み続けているとわかりますが、結構お金がかかるんです。

特にビールは高い。1本300円ぐらいするので、6缶買うと2000円近くかかる。毎日そんな生活をすると月に6万近くもビールに支払わなくてはならない。もちろん生活は破綻し、通風になる。

お金的には日本酒の方が少しマシ。一升瓶の菊水なら1800円ぐらいで、我慢して飲めば3日はもつ。それでもちょっと高い。

なのでだいたい焼酎を飲んでいます。お得サイズの紙パックの黒霧島。

だから、たまに外で日本酒を飲むと、唸りたくなるほど美味しい。本当に美味しい。

昨日は大金星という店でタクシードライバーというお酒を飲みました。美味しかったなぁ。

『春の道』より。

寺の庭とほる水着の雫たれ

ちょっと、涼しい。

大粒の雨が肘打つ山女釣

だばだばに濡れ。

ゆく夏の食肉工場丘の上

モワッとしている。

遊船のなかの足音雪催ひ

その遊船、楽しそう。

一月の川一月の谷の中

がある。

冬の蝶いづこもくらき夜明けにて

好きな句。さてどこへ行くか。

墓の裏から元日の雀翔ぶ

墓のうらにまわったら。

冬耕の日々美しき山を見て

そこに静かな冬耕が。

雪の日暮れはいくたびも読む文のごとし

音が心にしみる句。

水桶の水大切に冬の祭

冬の祭と置けるところがすごい、あったんだろうけど、それでもすごい。

鉄橋の影水にある雪の山

澄みきった世界の。

村々を眺めて叩く冬布団

引越しおばさんってニュースも昔。

春風の四方にひろがる勝手口

春風は自由に。

青天の木々しなやかに秋を待つ

そろそろ秋を所望。

稲の道村の南の学校へ

村だなぁ。学校があり、役所があり。

吊鐘のなかの月日も柿の秋

そうなのかと覗く俳人。

冬の木の香に老人を思ひ出す

懐かしいあのじーさんの香。

冬深し村のはづれの古墳見え

冬深き頃の古墳。春には春の古墳。

冬に入る水にけものの香をおもひ

自然とけものは身近な友だち。

信濃から人来てあそぶ秋の浜

信濃群馬に海はなし。

山しづかなり唇の冷えもまた

鼻だけでなく唇も冷える。

名句だけ抜いては龍太の魅力は伝わらないように思います。その他の句も実にいきいきしています。ぜひ、全集を。

じゃ

ばーい