りゅーたん11

2005.7.31 角川書店刊行
「飯田龍太全集 第一巻 俳句Ⅱ」より。

少人数である喫茶店でやっている句会の話。

僕が一番に来て、しばらくは誰も来ないだろうと思い、カレーセットを注文しました。老舗の喫茶店はカレーとナポリタンが美味しいはず、気分は孤独のグルメです。

二番目にやって来たのは泰輔さん。泰輔さん、ここのカレー、いけますよ、とかなんとか誘惑。さっきカレーパン食べたんだよなぁと言いつつも、カレーセットを注文。

三番目に来たのは若者の安里君。シナモンコーヒーとやらを注文。大人である。お洒落である。

四番目に来たのは文代さん。やっぱりカレーセットを注文。

最後、五番目に仕事帰りの若者、中西君がやってきて、紅茶を注文。見事な大人である。

最近の若者は、大人である。

次回も僕は我慢出来ずにカレーセットを注文してしまうような、そんな気がします。

龍太は今回でラストです。

『遅速』以後より。

寿貞尼は目細きひとか草の花

多分そう。

花荷着く時雨の山の彼方より

花荷とは素敵。ちょっと濡れつつ。

雪明り鳥の首切り脚を切り

生きるとは、そういうことです。

鏡餅あり種袋どさとあり

ものすごくある。

黒猫のひげ見てをれば冬深し

冬は黒猫。

春夕べ魚屋の前の四五人も

四、五人も夕焼け色に。

どかどかと春の花屋へ男たち

お花下さい。

遠くまで海揺れてゐる大暑かな

遠くまで海。遠くまで、あぁ、大暑。

飯田龍太は以上です。
次は何、やろうかな。

じゃ

ばーい