素敵な石鼎⑦

1990.2 沖積舎刊行
『原石鼎全句集』より。

世の中にはゴールデンウィークというものがあったらしいですが、僕は祝日もほぼ仕事。身体中が、バッキバキで痛いです。

祝の日、なんだから、休みたいなぁ、と思いつつ、みんなが休むと世の中が回らないよね、僕よりはるかに忙しいみなさんお疲れ様です、病院や警察やコンビニ、スーパー、あと車掌さんやお土産屋さん、ありがとね、ありがとね。

と思わなくてはいけないところだけど、休みたい。ごろ、ごろ、したいのだ。座ってお茶飲んで、俳句を読んでいたいし、その辺を散歩して俳句を作ったりしていたい。

忙しい人を見ていると働かなくてはと焦る、という人をたまに見かけますが、全然、ごろごろしていて良いと思います。ごろごろは、尊いものです。

石鼎の続きから。

秋風やこころに一つ冷えしもの

心の保冷剤キンキン。

俎板にほどく鴨ありランプ吊る

鴨はあんなに可愛いのに、美味しいもんだから、食べられてしまう。

冬の日の暮にのどかさありにけり

心が澄むような、そんな日。

春猫の草より塀へ上りけり

よっと。

昼ながら月かかりゐる焼野かな

昼ながら。

青天にむらがり赤し岩椿

綺麗、という感じではない、群がる感。

かたまれる蝌蚪の真中へ落椿

わ!!

大蜂の巣の欠けてあり月の壁

刺されてはいけない蜂の。

春惜しむ心に暗し牡丹の絵

妙な気持ち。

白梅に日の当りたる焼野かな

これこれで、世界がある。あの句と似てはいるけれど、これはこれで。

汁冷えて椀に沈める白魚かな

白魚さんがいっぱい、椀に。

少しづつ妙な句が増えてきましたね。ゆっくり楽しんでいきたいと思います。

じゃ

ばーい