素敵な石鼎16

1990.2 沖積舎刊行
『原石鼎全句集』より。

眠るのにも体力が必要であり、歳と共にだんだん眠っていられなくなり、毎日朝五時には起きてしまう、という話を聞きました。老人は体力がなくなってしまい、早起きになってしまうらしいです。

僕今33歳なんですが、若干その傾向が出始めました。夜遅く寝ても、早くに寝ても、朝目覚めてしまう、休日に寝溜めしようと思っても、いつも通りに起きては鳥の声を聞いています。

学生の頃は昼ぐらいまでグースカ寝ていたものですが、あれはだらしないだけではなく、体力があったのでしょう。

だらしなく、昼まで眠りたい。

では石鼎の続きです。

昭和八年

松過ぎてなほこもりゐる温泉客かな

まだいる。

水餅をはさみあげたり甕深く

深淵なるところより。

大いなる大根供へ雛の壇

真っ白と雛様。

三月の声きくまでの二月かな

もちろん、そうです。

YO・YOに銀の二筋春近し

だYO。

朧夜の机の下のYO・YO箱

あるYO。この連作はぜひ全句集を開いて読んで欲しいです。よくはないけど、よくはないけどちょっと面白いです。

深山とつくづくおもふ春の星

つくづく思うよ。

らちもなくぶらさがりゐる古巣かな

らちもねぇ。

ランプかへて明るき庵や若緑

明るくなって嬉しい。

夏にして昼にして蕎麦のうまいこと

楽しそうに生きている句を見ると、ホッとします。石鼎も悩んでばかりいるわけではない。

浮巣一つ波あがる時見ゆるかな

浮巣は沈みそうで沈まない。

雪に来て見事な鳥のだまり居る

有名な句ですね。見事な、が見事。

昭和八年は石鼎が丸ビルで展覧会をやった年で、虚子はやはり、来てはくれなかったらしい。石鼎さん、なんで丸ビルを選んだんだろう…。もしかしたら来てくれるのでは、と思っていたとしたら哀しい。

今日はこんなところで

じゃ

ばーい