2017.6.1ふらんす堂刊行
「鷹羽狩行俳句集成」より
明けましておめでとうとうございます。スピカリニューアル後のきりんのへや第1回目となります。
年末は31日まで仕事だったので、忙しくて何にも出来ないまま、気がついたらあっけなく年明けとなっていました。久しぶりに帰郷して、だらだら過ごしていたのですが、これまた何にも出来ない(しない)ままあっけなく休みが終わっていました。
日曜が来て月曜が始まり、ちょっとだけ日曜が来て月曜がやってくる、時々祝日がやってくるけれど、猛烈なスピードで走り去って行く。
早くまた、正月が来ないかなぁと思っています。
去年買った分厚い本、『鷹羽狩行俳句集成』を読んでいきたいと思います。さて、何回かかるかな。一回目はもちろん「誕生」から。
「誕生」
鉄橋の下を泳ぎて疲れたり
なんとなく、スタンドバイミー的な青春を感じます。鉄橋のせいか。
沖に出し流木に雪殺到す
これでもかと。
競泳のどのコースにも驟雨はげし
雨三昧。
立泳ぎして泳ぎくる犬を待つ
好きな句です。立泳ぎが良い、僕は出来ないけど。そもそも泳げないけど。
寒昴智慧のごとくに固まりゐて
きらりと。
舷梯をはづされ船の蛾となれり
有名句ですね、昔から好きな句集です。水と関係する句に素敵な句がたくさんあります。
万緑にラムネ沸騰させて若し
若さとはシュワシュワのことではないかしら。
女待たせて海に泳ぎし短時間
待たせたな!これも好きな句、というかやってみたい。そもそも、泳げないけれど。
馬追が鳴くアパートの白天井
そんなアパート。
落椿吾ならば急流へ落つ
吾ならば粘って落ちない。
まだ馴れぬこの世の寒さ乳を欲る
寒い世の中だぜ、ベイビー。娘さん誕生の句ですね。
天花粉しんじつ吾子は無一物
本当にそう。
もの探す蟻ゐて机上落着かず
あり?
悪くなし今日の音頭の嗄れ声は
悪くないぜ、ってカッコいい憧れる言い方。
やはり有名句だらけですね、「誕生」は今読んでも真似したくなるような斬新な表現がたくさんありました。さて、全句集ゆっくり読んでいきます。
今年もよろしくお願いします。
じゃ
ばーい