2017.6.1ふらんす堂刊行
「鷹羽狩行俳句集成」より。
毎週どころか数日に一回は三越に行きます、と書くとリッチな人みたいだけれど、もちろんそんなことはない。
三越の地下で和菓子をジーッと見渡して、あれは美味しそうだ、これは綺麗だ、あれは初めて見た、と言った感じで売り場をウロウロします。
長く居るわりには草餅二つ、とか桜餅二つぐらいのささやかな買い物をします。
最初は俳句にリアルさを出すため、出来るだけ季語と触れるようにしようと思い食べ始めたのですが、だんだん草餅や桜餅を食べること自体が楽しくなってきて買い続けている気がします。
春は太るのです。
『七草』より。
寒林にして日の匂ひ濃きところ
がある。
遺品寒々なかんづく借用書
石川啄木記念館の句。借りに借りた啄木の。
貨車のかず見せて徐行の桃の村
名産物は多分桃の村。
足裏に声のあつまり昼寝覚め
そろそろ起きるか感。
水中の岩にも立ちて松手入れ
頑張ってくれている、松手入。
だが秋田美人に逢へずきりたんぽ
きりたんぽ、だがしかし。
選句地獄のただなかに懐手
俳句の偉い人たちにだけある地獄。
桃咲きて鳥もけものも逃げぬ里
雉、犬、猿を誘いに。
芭蕉とも蕪村とも箱庭の人
曾良でごめんねごめんね。
夏負けを知らず埴輪の人と馬
土やねん(好きやねん的に)♪
でで虫の渦かたむきて動き出す
のそのそ。
炎天の誰も笑はぬ黙劇(パントマイム)
この状態が二時間(悪夢)。
親しみし灯を消してより火の恋し
ちょっと、火の恋し。
今日はここまで。
じゃ
ばーい