神野紗希 「飽きて」

産声を空は忘れて春の波
雪解けの風の匂いの白兎
恋の歌うたえば聴く子ヒヤシンス
風船に飽きてリモコン舐めている
春寒や星座の柄のよだれかけ
桜漬載るあんぱんを義母へ割く
桜貝えらびとるとき割れにけり

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