2017年1月26日

斑鳩や握るあそびの黒電話

「物質」と「精神」の調和ということを考えている人間が詩人なのではない。抗争意識はあってもその現実感に一種の偏向が伴わなければ本来詩というものは成立しない。精神の傾斜と呼んでもいい。何か無目的な純粋な怒りのようなものがなければならない。  小野十三郎『詩論』149