2017年2月4日

さざんかさざなみかたい切符がてになじむ

駅の発着音。登戸駅はドラえもんの音楽、乃木坂駅では乃木坂46が流れる。
高知ではディーゼルエンジンで動く汽車が主な交通機関で、電車の音といえば踏切が下りるカンカンカンカンという音だった。いかに田舎で育ったかということがわかる。

クリスマス、鴇田智哉さんのお誘いで吟行に行った時に銚子電鉄を使った。山をガタガタ突き進む具合から少しだけ高知の汽車を思い出す。ちょうどクリスマスだったので電車に装飾が成されていて、シールが内から見えるように貼り付けてあった。つまり、外から見るとシールの裏側を見ることになる。
中でもめずらしかったのが手渡しの硬い切符だったことで、わたしははじめてそれに出会った。大人たちは懐かしいねと言っていたけれど、そのなつかしさはわからなかった。帰りの電車では子どもの利用者が少ないのか、子ども切符に「大人用」のハンコを押してもらったものを使った。使用済みのハンコを押してもらってから、スマホケースとアイフォンの間にそっと仕舞いこんだ。

東京行きの特急電車では、窓にお酒をずらーっと並べてあーだこーだと話しながら帰った。大人の悪い遊びを教えてもらった気分だった。錦織圭に似た車掌さんが居て結構イケメンで、ドアが開く度に、来るかな来ないかなと楽しみにしたが、錦織圭は途中の駅で車掌交代してしまった。
みんなと別れた帰りにセブンイレブンでプッチンプリンを買った。プッチンプリンをプッチンする瞬間が楽しみですこし甘めが苦手だけれどついつい買ってしまう。わたしは今でもスーパーの子供用のお菓子コーナーでパックンチョとコアラのマーチのどっちを買うかで悩んだりする。結局いつもオリジナルにひかれてコアラを選択するのだが。

プチン。いつもより少しだけ部屋が暗い気がした。