2017年2月23日

猫の子があらゆるまなざしをぬすむ

先週『台湾ノート』という芝居を横浜に観に行ったのだが、アフタートークで台北芸術祭芸術監督のケン・イーウェイさんが、動物園のペンギンは孤独だが、横浜TPAM(演劇イベントの名前)は言わば北極のようなもので、孤独なペンギンが孤独でなくなる場所だというようなことを突然言いはじめたのが面白かった。あまりにも自然な表情で何事もなかったかのように突然面白いことを言い出すところがよかった。一緒にトークをしていた平田オリザも笑っていた。イーウェンさんがペンギンを例に出して言いたかったのは、我々はものをつくる時は孤独である、ということなのだが。

わたしたちは動物園で見世物にされている孤独に耐えなければならないのだ。わかりあえないということを考えなければならない。