2017年4月24日

途中まで三人だつた植物学の日(4月24日・植物学の日)

『虎の夜食』に掲載されている短文は、いずれも元は #twnovelというハッシュタグをつけてツイッターに投稿したものである。小説と呼べるかどうかは微妙だが、ひとつひとつが独立したフィクションであると意識している。最初の作品を投稿したのは2009年の8月で、同じ年の11月に投稿したものが最後である。
定型ではないが定量という枷があり、その枷を道具として自分なりにうまく使いこなせたような気がしたあたりで、新鮮な想像力が働き、満足度の高い作品が次々に生み出されていく感覚があった。2004年に「題詠マラソン」に参加し、短歌においても同様のことを経験した。ただしどちらもその感覚を長続きさせることはできず、いつしか創作をやめてしまった。
2005年に「記念日俳句」というインターネットの掲示板を用いたイベントが行なわれたが「題詠マラソン」の影響を受けたものと認識している。一年365日それぞれがなんらかの記念日とされ、それを題とした句をメールで投稿する。そして、これが題詠マラソンと最も異なる点であるが、応募句のなかから選者が天地人の三句と佳作を選び、当日発表するのである。なお、選者は島田牙城、藤原龍一郎、櫂未知子、仲寒蝉、宮崎二健の各氏が交代で担当した。複数の選者による選を受け、選評や他の参加者の感想などを読むことによって、自分の俳句に対する価値基準に多様性が生まれたと思う。