2017年7月21日

セーラーのリボンを海へ舟へ振る

中学の制服はセーラー服だった。襟にみどりの2本線、袖口にも2本線、リボンは光沢のある深いみどり色だった。セーラー服のリボンが後ろからはみだしていると、彼氏募集中という意味になるらしく、結び目をつくって、一本の紐のようにして通していた。中学には謎ルールがある。

レンタルしたDVDを再生すると、流れる予告映像を見て『くちびるに歌を』(2015,原作 中田永一, 脚本 持地佑季子、登米裕一,監督 三木孝浩)が気になって借りてきた。
舞台は長崎県の五島列島の中学校。地元に戻り、合唱部の臨時顧問になった元ピアニストの柏木ユリ。彼女と15歳の生徒たちとの交流を描く。
最後にみんなで合唱して感動するという内容だろう、と予想はしていたが、合唱のあとにも、泣けるシーンが続く。夜中の3時に観てぼろぼろ泣いた。あんなに泣くとは思わなかった。アンジェラ・アキさんの「手紙 〜拝啓 十五の君へ〜」の歌詞がいいので、字幕ありで観るのがおすすめ。
自閉症の兄がいる生徒のサトルを演じた下田翔大くんは、『夜明け告げるルーのうた』(2017, 脚本 吉田玲子、湯浅政明,監督 湯浅政明)で主人公のカイの声優を務めている。すっかり声が変わってしまったけど、まだ少年らしさの残る声だった。