2017年7月24日

風呂場からじいちゃんの歌月が白い

父方の祖父には会ったことがない。写真をみると、父に似た濃い顔をしていて、やさしいひとだったんだろうな、と思う。母方の祖父は、小学生の頃に亡くなった。夏休みに母の実家に行くと、車に乗せて遊びに連れて行ってくれた。東大阪の家から私の家まで歩いて来てくれたことがある。遠いのになぜ歩いたのか、当時は不思議に思っていた。けど、母方の祖母が歩くことができなかったから、そのぶん、歩いたのかな、といまは思う。

『茶の味』(2004,脚本・監督 石井克人)のおじいちゃんは、よく変な歌を歌う。特に「山よ」という曲はシュールだけど、一度聴く価値がある。子どもたちに楽しい思い出を残せるように、亡くなったあとも残されたひとたちが笑って話せるように、おじいちゃんは、変な歌を歌う。(おじいちゃんは劇中で亡くなりません。)