2017年8月17日

島らつきよう尖らせ盛るや目刺は寝

―――竹岡佐緒理さん、インタビュー 前編

私の同い年俳人、竹岡佐緒理ちゃんです!
さおりんは早稲田大学俳句研究会の幹事長をしていて、句会や合宿やなんやかんやいっぱい楽しんだ仲です。銀座卯波のアルバイト仲間でもありました。俳句関係なくても遊んでたよね。

呼んでいただいてありがとうございます!
はい、大学時代は俳句生活を送り、今は愛知で教員生活を送る佐緒理です。地味に俳句作り中なだけだから、俳人と言われると、ちょっとくすぐったい気持ち。
大学時代、懐かしいね。る理ちゃんは、丸い物が好きで、物をつまむ系女子だった印象があるよ。酔っぱらったる理が物を落とさないかドキドキしてたよ。
それから、卯波は楽しいアルバイトだった。毎日色々なことが学べた。あとは、華さんが飲みに来ていたのがカッコよくて、社会人になったら自分もやりたいと思っていたのに、閉店してしまったときは、悲しかったな。

わー、懐かしい思い出が押し寄せてくる…!私にとって卯波は、東京の実家のような場所でした。あと、さすがにもうお酒飲めない人間として人生を送っています。笑
さて早速ですが、さおりんが、俳句甲子園に出場したきっかけはなに?

高校入学時に、顧問の先生に誘われて。私はバレー部に入りたかったんだけど、松山タダで行けるから、と言われたの。まんまと釣られて入部すると、1年は自分しかいなくて、先輩は全員兼部してた。ちょっと騙された感じだったけど、1人で暇だから、1ヶ月くらい、毎日30句作って帰ってた。下手だったけど、575にするのは楽しかったんだよね。今思うと、1番たくさん句を作ってた時期かも。

毎日30句!厳しい部活感あるけども、自分ひとりで、しかも暇だからやっていたとは!
本選は毎年出場してるんだよね。俳句甲子園で良かったなって思うこと教えてください!

私は第5回、6回、7回に出場したんだけど、その時はまだ、全学校同じ場所に宿泊して、決勝句を現地で作ってたんだよね。だから、今より交流が多かったし、廊下に出ると唸ってる人やら泣いてる人やらがいて(句作中)、渦巻く人間模様が結構おもしろかった。大浴場で、他校の人たちとリアル裸の付き合いもできたしね。そうして知りあった人とまた大学で再会したりして、どんどん輪が広がって。る理ちゃんと出会えたのも、直接俳句甲子園でではないけれど、俳句甲子園が無ければ出会わなかったと思うと、出て良かったな、俳句甲子園。

句作中の涙、リアル裸の付き合い!当たり前だけど、試合だけが俳句甲子園じゃないんだよね。そうだね、さおりんがバレー部入ってたら、私たち出会ってなかったのか…!

そうだよ!松山目当てでも、俳句を始めてなければ、今ごろはママさんバレーでもやってただろうね。
そうそう、俳句甲子園に出て良かったこと、個人的なことでは、第7回のとき、審査員特別賞をいただいたこと。俳句を評価してもらってないから、うれしくないという人もいたみたいだけど、私はうれしかった。

審査員特別賞っていうのは、鑑賞が良かったひとに贈られるのかな?

そう。初めて作られた時に貰ったんだけど、敢闘賞みたいなものなのかな。でも、鑑賞するのって楽しいでしょ。その楽しさが少しは伝わったのかなって思うと、うれしくて、初戦で負けても悔いなし、という感じだった。ちなみに、選んでくださったのは、池田澄子さんでした。

俳句甲子園は、試合としての勝ち負けはもちろんだけど、個人個人の作品の賞や鑑賞の賞もあって、勝ち負けだけじゃない評価がおくられるシステムにもなってるんだね。


(第6回俳句甲子園出場時の幸田高校チーム)


(古い卯波の営業最終日)

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竹岡佐緒理 略歴
1986年愛知県生まれ。愛知県岡崎市在住。「鷹」「蒼穹」所属。

◆次回は、インタビュー後編

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