2017年8月27日

うつすらと鉛筆の香の子芋かな

―――賞が作風をつくるということ

昨日一昨日とお送りした、東西の若手俳人へのインタビューのなかで、
「目指す賞はなんですか?」「地域(東西)による作風の違いを感じたことがありますか?」という二つの問いを設定したのは、(だいぶ飛躍があるんですけど)賞のまわりに作風がつくられる、ということにも少し興味がありまして。

みんな、じぶんの作風を意識して出す賞を考えているのかどうか。逆にいえば、受賞によってそのひとの作風が決まり得る可能性もある。
若くたって若くなくたって、作風が定まっていたり定まっていなかったり。目指す賞で見えてくるものがあるのかな、とか。

あとは、ええと、たとえば。
結社のなかで、ある程度作風が似通う可能性が高いのは、当たり前。主宰という選者の選によって選ばれた句がそこにはあるのだから。
同人誌だって、似通う可能性はまあ高い。近しいひとが集まっていることが多いし、影響し合う関係であるはずなのだから。
じゃあ、地域は?
じゃあ、世代は?
じゃあ、賞のまわりは? (……強引だな)(でもさ、秀句良し、とするよりも、作風が見える賞のほうが良くない?審査員に仕事してもらわないとダメじゃん?)

また、30歳以下(未満)対象の連作の賞である「鬼貫青春俳句大賞」と「石田波郷新人賞」を意識して、関東関西とさせてもらいました。出す層ってどんな感じかなと。
あと、同人誌の起こり方なんかも、外からはざっくり関東関西が見えるなあと。所属しているひと達の意識ってどうなのかなあと。
関東若手って言ったって大塚凱さん以外は進学に伴っての上京だし、関西若手も仮屋賢一さん以外は愛媛出身、なのですが。
そして、インターネットが前提である世代でもあって。

このように、ずいぶん乱暴な思惑ではあるんですけれど、そのへんが浮かび上がったり、全然違う視点になったり、を期待しての設問だったわけです。
皆さんとても真摯にお答えくださっています。ぜひぜひご覧ください。

関西若手俳人の皆さん、インタビュー

関東若手俳人の皆さん、インタビュー

もちろん、お話いただいた個々人の見解である、というのは大前提なのですが。

あ、あと。福田若之・神野紗希に、インタビュアー・撮影させちゃうなんて、豪華だったでしょ。

オマケ。


関東は私がインタビュアー・撮影で一旦やったんですけど、がやがやかつぐだぐだすぎて(全面的に私のせいです)、再録させてもらったのでした。めっちゃ楽しかったんだけれどもね!

さらにさらに。

俳句甲子園審査員の高校生の頃の句 に、阪西敦子さんのものも追加させてもらっています。こちらもぜひ!

◆次回は、西村麒麟さんインタビュー