2017年9月9日

恋文を紅き吹き矢でとばすかな

●虫眼鏡●

〈かたち〉をよく見るための道具。これは独身時代に買ったもの。

わたしは目が非常に悪くて、とくに文字が苦手なんですよ。それで、なにか助けになるものが欲しいと思って、購入してみました。

ところがこれ、活字には向いていなかった。虫眼鏡は〈かたち〉がよく見えるのとひきかえに、意味が壊れてしまう作用をもつようです。

ってゆうか、本来「よく見る」とはそういうことですよね。意味の関節が外れ、文字がゲシュタルト崩壊し、ついには〈かたち〉の全体性が失われる、ということ。