2017年12月2日

ふたり背を向けにぎる布団の端と端

昨日の句〈重ね脱ぎせる女のトルソ捩れ伸ぶ〉の「重ね脱ぎ」は、「重ね着」の派生季語として詠んでみた。下着、シャツ、セーターその他諸々を一気に脱いだときの、体の熱が急速に奪われ、皮膚が粟立ち、乳首が凝る、あの感じ。剛気だが心許なく、ワイルドでありつつもフラジャイルな感覚。これが「重ね脱ぎ」の本意か。