2016年6月23日

日焼け子のグーで差し出す百円玉

20160623

コロッケ屋さんとサラダ屋さんでアルバイトをしている。あなたらしい、とよく言われるけれど自分でもそう思う。うれしそうにクリームコロッケを買っていくお客様を見るとわたしまでうれしい。なんていいアルバイトなのだろう。売っていると食べたくなってしまうので、実家に帰ると広いキッチンで張り切ってつくる。クリームコロッケを作るときはベシャメルソースを寒天かゼラチンで固めると成形がしやすい、と聞いてからその通りにしているが、確かに作りやすい。なんといっても揚げたてをはふはふ言いながら、熱い!と怒りながら食べるのがしあわせだ。熱いってわかっていても豪快にかじりつきたい。いいの、誰もわたしをとめてくれるな。寒天もゼラチンも熱で溶けるので、外はサクサク、中は驚くほどとろとろになる。
コロッケをどんどんキッチンペーパーの上にのせながら、ハムスターみたいだな、と思う。わたしは焼きたてのスコーンや並べられたおいなりさんや揚げたてのコロッケを見ると、ハムスターみたいだな、と思うのだけれど、いちど友人にそう言ってばかにされてからは黙っている。愛着がわいてしまうのだ。