2014年11月1日

秋晴の林の中の見えない木

不在

何もない、ということが認識されるための処理のスピードは、
何かがある、という認識に比べて遅い。
それはすなわち、不在が在に比べて人間にとって複雑な現象であることを意味する。
それは自然の情報量の側からすると逆のことであるため、
ああ、人間はとことん自然から切り離されて生きているのだなと思ったりする。

天の川ここには何もなかりけり     冨田拓也 『青空を欺くために雨は降る』
春の坂登れば何もなかりけり     長谷川櫂 『古志』