2014年9月17日

よこたへば私は水ひぐらしに

ふたり通った小学校の校庭の隅に、ならんで座る。ブランコも鉄棒もあの頃より小さく見える。夕日のさす校庭の砂が美しかった。
たわいない話に日が暮れて一番星を見つけると、私たちはお互いが大人になっていることに気づく。それは恥ずかしかったし、幸せだった。
君は幻想だったし、その幻想を夢見るためだけに、生まれてきたんだと思っていた。夢がさめると私に残されたのは、毎朝、うすれていく記憶の手ざわりを思い出そうとして、どこにも進まない時間だけ。