老象の眼に銀漢の流れこむ
赤子は泣けば、いつでも乳房が与えられ、母親のケアが与えられる。けれど、夜は母親を眠らせてしまう。
ぼんやりと柔らかいもの。必死にその柔らかさにすがる。毎夜毎夜、母は死ぬ。夜泣き声をあげない赤子のからだの中には、いつのまにか深い穴がぽっかりと空いている。どこかへと逃げようと虚ろな体を動かせば、きっとからだはこなごなになってしまう。
カテゴリー: 兼城雄 「27歳」
2014年9月の連載。
2014年9月の連載。
老象の眼に銀漢の流れこむ
赤子は泣けば、いつでも乳房が与えられ、母親のケアが与えられる。けれど、夜は母親を眠らせてしまう。
ぼんやりと柔らかいもの。必死にその柔らかさにすがる。毎夜毎夜、母は死ぬ。夜泣き声をあげない赤子のからだの中には、いつのまにか深い穴がぽっかりと空いている。どこかへと逃げようと虚ろな体を動かせば、きっとからだはこなごなになってしまう。