洋梨を剥いてゐる孤独の昼を
祖母は洋梨のラフランスのことを、何度教えてもラフランといいます。フランスはいえるのにラフランスはいえないらしいのです。祖母とはそういうものなのでしょうか。
2時ごろに洋梨を手に取り、丁寧に剥きます。柔らかな洋梨ですから、するすると包丁の刃が滑っていきます。
一人暮らしの、予定もない、静かな昼です。
すこし、さみしい気持ちになるのは、繋がっている洋梨の皮と、ぬるりとした感触と、甘い匂いのせいだと思います。
洋梨を食べたら、キーボードを弾きます。
文化祭で演奏します。
お茶を飲んで、洋梨を食べて、キーボードを弾いて、お昼寝をして。
楽しい昼です。