2012年11月28日

カーテンの向かうの枯野感じをり

「鷹」を出ようという決意。それに至るには重い決断が必要だった。第一に慣れ親しんだ土地を離れるのは不安である。そして折角「鷹」を通じて知り合えた多くの先達や同志と、それきり縁が切れることは寂しいことである。「鷹」を去った瞬間から、昨日までの親友が突然仇敵にされてしまう例を、私はそれまで幾度も見て来た。そのように見られてしまうのが分かっているだけに、自ら踏みこんでそうすることは非常にためらわれた。しかし、もう一度だけ試してみたい。現在の何か煮え切らない状況の原因は、自分にあるのか環境にあるのか。自分には俳句への興味も、俳句を作る能力もなくなってしまったのか、そうではないのか。それを試さない限りは、諦めもつけようがなかった。