SST presents hike in three sounds ~俳句をうたう、かたる、となえる~

SSTフライヤー
1/31(日)六本木vanilla mood で行われた、
俳句朗読ライブイベント「SST presents hike in three sounds ~俳句をうたう、かたる、となえる~」
観にいってきました!(写真がへたですがごかんべんを!)

トオイさん

トオイダイスケさんのピアノ弾き語りからスタート。
俳句結社「澤」の新人賞作家でもあるトオイさんは、今回のイベントの仕掛け人。
美しい旋律に切ない声。おしゃれなはじまりに、期待が高まります。

SUPERSTARS

そして、SUPERSTARSの登場!
SUPERSTARSはボーカルのsmallest、作詞のブルボン小林、作曲のKUNIOで結成されたグループ。
音楽はなんとゲームボーイで作っていて操作しています!(チップチューンというらしい)
かつステージも、1DJ+2MC+1P(ポメラ!)という珍しい構成。

SUPERSTARS2

前夜に書き上げたという、ブルボン小林の「ロッキー」という詩も、よかったです。
「HOME PARTY」も気持ちが良かったし、「テントウムシダマシの唄」もかっこよかった!
とても楽しいステージでした。視聴はこちら→SUPERSTARS

SST2

SST登場!
〈Here we go everybody come on 575 You an’me, me an’you Let’s 575〉と、
世界観に引き込み、自己紹介がはじまります。
(スネークマンショー「咲坂と桃内のごきげんいかが1・2・3」がベース)

SST3

左から、
自分の句をトチりはにかむ榮猿丸 (「ビールケース……ふふふふっ」)
パソコンが並ぶ中紙を読む関悦史 (そして中央に鎮座するオリビア)
手から俳句を出す鴇田智哉 (リハでも毎回いろんなものを出していたらしい…それも見たい)

曲に合わせて自分の句を順々に朗読するんですけど、
他のふたりがちょいちょいツッコミを入れるんですね、そして少しずつずれていく。
そのズレがいいんですよねえ。朗読が進化するというか。

みんな

一曲目おわり、トオイダイスケ・SUPERSTARSも檀上へあがり、トークタイム。
ブルボン小林さん(a.k.a長嶋有さん)はもちろん、smallestさんも俳句をやっているそうです。
今回ライブに至った経緯についての破天荒さもさることながら、
俳句とヒップホップの親和性についての話、おもしろかったです。
韻律や即興性についてはもちろん、
レペゼン(○○代表、というような地元感・所属意識)という文化と俳句結社という文化、
挨拶性(ヒップホップは、自分を誇示するもの/俳句は、相手をたてるもの)など、
いろいろあるものですねえ。句碑は、ヒップホップのグラフィティのようなものかな。

SST

SST2曲目。
〈Bokuwa haijin Saijiki katateni Tashitari Hiitari Sousashite Sakkusuru〉と、
あらためて順々に俳句朗読。
だんだん追いついて重なっていく3人の俳句たち。
この曲は本当はヴォコーダーを使うはずだったそうですが、直前で機材トラブル発生。
それでもどんどん声が重なる厚みは地声ならではなのかなとも。(ヴォコーダーver.も聴きたい)
(Kraftwerk「Dentaku」がベース)

俳句は30句ぐらいずつ準備していたけれど、全然足りなくて、じゃんじゃん足したそうです。
猿丸さんは、曲にのせることを意識して、切れ字を使った句などは外したとのこと。
ちなみに、俳句さえ替えればアンコールは何回でも出来るらしい(練習曲は2曲)。

みんな2

俳句のイベントなのに、なにも身につかない、生産的でないイベントだ、と、
SSTの皆さんはおっしゃっていましたが、だから良い!そこが尊い!
そして少なくとも私は、いろいろ考えてみる機会になりました。

おつかれさまでした、楽しかったです!

野口る理 記(オマケ「バニラムード」