天の川吹き散らさないように息
今夜は晴れている。明日は首都圏を台風が直撃するかもしれない、らしい。さっき渋谷のビストロを出たとき、空気が湿って重たいと感じた。雨が来る前の空気だ。
もちろん、天の川がたっぷりと見えるほどには東京は暗くないのだけれど、「無いのに在る」ほうが想像力をかきたてられはしないだろうか。この世界に在るだけで、私は何かに影響を受け、また何かに影響を与えている。天の川だって、私があんまり大きく深呼吸をすれば、吹き散らしてしまうかもしれない。
沖縄の三泊四日は、ちょうど一か月ほど前のこと。今おもえば遠く遠く昔の出来ごとのようだけれど、明日起こるべき出来事のように新しくも感じるのである。