秋の山覚え初めたる手話の「好き」
高校時代、大阪で友人と待ち合わせていたら急に妹を連れてきた。
にこやかな妹さんで、話しかけると笑顔だけが返ってきた。
「妹は耳聞こえんのよ~」
と、一言さらり。
当時、障害に対する世間の見方というのは変わってきているところだったが、それでも差別や偏見というのは今よりも強かったように思う。そんな中、当然のように妹を連れ出しどこへでも連れて行く友人は、すごく頼もしい立派なやつだと思った。
妹さんと身振り手振りや絵を描いたりしながら関わった少しの時間。絵を描くことが好きだから漫画家になりたいのだと夢を教えてくれた。
今の僕は仕事で手話も使うので、普段から会話に合わせて手話を使うようにしている。未だたどたどしいところもあるが、俳句を手話で表せるくらいになって、今度は一緒に夢を語り合いたい。