「紅茶」 野口る理

20140201_koucha

兎に羽根なくて私と一緒にゐる
切手ぴりぴり寒き日を喜ぼう
遠火事や皿に残れる貝の殻
雪しづか紅茶は淹れてもらふもの
水仙の香に水仙を忘れけり
目を閉ぢて語りはじめる紙漉女
死に近づく葛湯溶かしてゐるときも