「冬の蜂」 江渡華子

「冬の蜂」 江渡華子

鳴ることのなき鳩時計十二月
高々と吾子抱き上げて小春かな
冬の野のあかるさを知ることもなく
冬苺とがりし方をかぢりたる
すき焼きの肉の赤身やクリスマス
圧力鍋の湯気おそろしき虎落笛
責めるごと我を見つめし冬の蜂