2011年10月1日2011年11月30日 「たかくとぶ」 江渡華子 鹿の目や少年の目や笑つて笑つて 弾いてゐるのは兄だらう雁たかく飛ぶ 兜煮の頬肉ほぐす秋時雨 オリーブの黒きものだけを選りぬ 影の丈はかりて失敗して夜寒 団栗のあと追ふやうな旅路かな 鳳仙花嗅ぐときひざまづく母よ