「歌ふ」 江渡華子

すれ違ふ人すれ違ふ猫春の月
ホーホケキョやけに花瓶の闇深し
さくらもち指に残るを舐めにけり
自転車を置き去りにして四月馬鹿
春の風邪花束できるまで歌ふ
雨音を数へる春の眠りかな
春の虹バームクーヘンめくり食ふ