2014年11月28日

吾に呉るるなら冬草で綴ぢし書を

呉れる

貰うなら本がやはり本が良い。
センスが出てしまうとか好き嫌いがあるとかいうけれど、
すぐには求める本でなくとも、
時が来ればいつか読むこともあるだろう。

学生のとき、ある年上の人に現代俳句集成を全巻揃いで貰ったことがあって、
それが家にどかっと届いたときには、とても感動し、感謝した。
そして、この喜びをお返しするならば、
僕が社会人になって別の学生に返すべきだとなんとなく確信した。
それ以来、お世話になった人には
なにかにつけ句集を贈ったりしている。

梅雨の夜の金の折鶴父に呉れよ 中村草田男 『來し方行方』
名月を取て呉ろと泣く子哉 小林一茶 『をらが春』