にんげんもビルも朧に灯りけり
星はほとんど雲に隠れている。背後の森にはもやが立ちこめ、目の前に広がるぼんやりとした灰色のはまべには波が打ち寄せていた。あたりを見回してもほんの数メートル先までしか見えず、遠くから波の音だけ聞こえてくる。何時間かが過ぎ、浅瀬に暗闇をぎゅっと凝縮させたような小さな塊が、ぽつぽつと姿を現しはじめた。オサガメだ。
カスパー・ヘンダーソン(2014).『ほとんど想像すらされない奇妙な生き物たちの記録』岸田麻矢 訳 エクスナレッジ pp.177
にんげんもビルも朧に灯りけり
星はほとんど雲に隠れている。背後の森にはもやが立ちこめ、目の前に広がるぼんやりとした灰色のはまべには波が打ち寄せていた。あたりを見回してもほんの数メートル先までしか見えず、遠くから波の音だけ聞こえてくる。何時間かが過ぎ、浅瀬に暗闇をぎゅっと凝縮させたような小さな塊が、ぽつぽつと姿を現しはじめた。オサガメだ。
カスパー・ヘンダーソン(2014).『ほとんど想像すらされない奇妙な生き物たちの記録』岸田麻矢 訳 エクスナレッジ pp.177