十七に成りてニーチェとかき氷 淺津大雅

十七になって、ニーチェを知った。神は死んだと呟きながら、サクサクと食べるはかき氷青春の背伸びと幼さを、ニーチェとかき氷がそれぞれ代表していて、まさに十七歳の平均って絶妙にこんな感じだと頷いてしまう。今では少し時代遅れに感じるニーチェも、かき氷と出会えば、新鮮な素材として輝き出すのだ。好きだな、こういう句。

2013年の年末に届いた、広島県立広島高校俳句部の句集「星果てる光」より。