風が吹いたのだろうか。熊笹の重なっているところが、ガサガサと揺れ、そこに「砂の音」を感じた。冬の熊笹は葉の縁が白くなっていて、視覚的にも砂のからっとした感じを思う。
この句も前回と同様に「ひかり」の句である。冬の光は、低い位置から、いっそう眩しく差し込んでくる。熊笹の白い部分と、砂(の音)の白さも加わり、強烈な白の眩しさが感じられる。また、複雑に絡み合う助詞が、ぼやっとした景とうまく溶け込んでいる。
文体にも景にも、どことなく危うさがあるが、それと同時に強さもある。この、紗希さんの句にある芯の強さは何なのだろう。