今日の月思ふところに上がりけり  日下野由季

月は結構季節に敏感で、季節の変わり目などは、日に日に顕著にあがる位置や時間が変わってくる。一息ついて、そういえば今日満月かな。と思い見上げたその位置に月があると、うれしくなる。それは、メールを送信した時に、同じタイミングで相手からメールが届く気分に似ている。
そうは言っても、極端に月は位置を変えたりしないし、空のどこかにあることがあるから、空を見上げると視界にあることは多い。もしかしたら、ビル街で空が狭いところだったから、尚更うれしいのかもしれない。
今日は今日で、明日は明日かもしれないけれど、ほっと明日を迎えられるような句だ。
 『森の日』(週刊俳句第232号)より