『シリーズ自句自解Ⅰベスト100 池田澄子』(ふらんす堂 2010年)より。
少しさみしいような、すこし微笑ましいような、表現しづらい気持ちになった。「本当の初恋は、実生活に即して言えば十七歳のときのこと。なんて平気で言えてちょっとツマラナイけど、そうである」と自解の文にあるが、それと似た感覚に違いない。初めて男の子を好きと言ったのは幼稚園の時であることや、実生活に即して言えば6年生だな。と私もすらすらと言えて、それが思い出になっていることを実感する。あぁ、それからもう何年も経ったんだなと思うけれど、それは悲しいわけでもなくて、春満月のような気持なのだと、激しく共感する。