遅き日のぼこぼここぼすポットの湯  廣瀬直人

ポットのお湯を出そうとするとき、その多くは出し始めに空気を含んでいるから、こういった状況になりやすい。空気を含んではねるもんだから、こちらとしてはできるだけ受ける器を近づけるのだ。「ぼこぼこ」「こぼ」とリフレインさせることで、少し句を読むときに間を作らせることで、遅き日という穏やかさが強調されているように思う。

句集『矢竹』(花神社 平成14年)より。