梟が好きだ。吉祥寺の小物屋で買った梟の置物が、我が家の物干しざおに止まっている。毎年甲斐の善光寺に梟がこどもをうみにくる。これは夏の出来事だが、徐々に大きくなった雛の動きを思い出す句だ。梟のもったりした体に似合わない細い足。枝のような足が動いたかな、気のせいかなと思うと、いつの間にか体ごと向きが変わっているのだ。
これといって変わった表現がされている句ではないが、動きと動きの間がよく見えて、猛禽類にしては面白い姿をしている梟でなければ、この間が面白くないのだろうなと思う。
句集『おはやう』(角川書店 2012年)より。