春さむしねざめの畳よく匂ふ 石橋秀野

畳の部屋が好きで、東京に住んでいた時は、私の部屋は和室にしてもらっていた。やっぱり畳がとても魅力的なのは寒い時期で、床が冷たくないので、よく床にそのまま転がっていた気がする。こんなに香ってたっけ。と、まだ寒い春の朝に、その心地よさからもう少し起きるのを待とうかと思うのだろう。

『俳句α2.3月号』より