蛇の穴を見すてる日和哉  正岡子規

「蛇穴を出づ」という言葉は春の季節感を表す季語としてなかば慣用句化しているが、この句はその言葉の指す実態をリアルに想像しなおしている。蛇は「くちなは」と読ませて音数ぴったり。蛇が冬眠していた穴を見捨てて活動し始めるような、そんなうららかではつらつとした春の日和を思う。

『子規に学ぶ俳句365日』(草思社・2011年)より。今日2月27日の項に挙げられているのがこの句。