続はなこのはらのこ(出産編)(長いです)

散歩に出た私は疲労困憊して昼寝についたのですが、その瞬間、それは訪れたのでした。

華子「な、なんか出た!」
母「えー、おしっこじゃないの?」
華子「生まれてこのかた、尿漏れなんぞしたことないわ!」
母「お母さんもないよ」
華子「・・・・・」
とりあえず、病院に電話。来てくださいとのことで、ふたりで荷物を持ってタクシーに飛び乗る。旦那さんに一応メールをし、混んでる道をとばしてもらい(結構雪は残っていて大通りは混雑していたのですが)病院につきました。
先生「あー、破水しちゃってるねー。入院です」
やっぱり。
先生「痛みは?」
華子「ないです」
先生「このままなければ、明日の朝、陣痛促進剤いれることにするね。破水したら早く産むに越したことないから。でも山口さん自然に陣痛待ちたいって言ってたから、朝七時まで待とうね」
華子「はい」(←陣痛促進剤に超びびっている)
この時点で夕方六時。
通常は、陣痛→破水が望ましいようで(胎児の感染とかの問題で)、母は全員そのパターンで産んだので、私が破水から始まったことに驚いていました。
陣痛って、生理痛の強いものだって、よく聞きますよね?(男性はわからんわ!て感じでしょうが)私もそれをイメージしていたのに、実際はまったく違いました。
えっと、妊娠中のお腹のはる感じが強くなった感じ(もっとわからんわ!!って人が増えるでしょうが)。あ、だから張るのが危険だって話だったのね!と合点。その強い張りが一定のリズムでくれば本陣痛となるのですが、なかなかならない。
夜の九時頃旦那さんが病院に到着。この時の私にはまだ余裕がありました。このままだと次の日促進剤かなーなんて、話していたくらい。まだ陣痛こないだろうとその日買ったまま家に置いてきてしまった苺のことを考えていたりしました。
しかし、十時頃、どんどん痛くなり、一気に話す余裕がなくなるほどになりました。
出産体験本でお尻をゴルフボールとかで押すといいって読んだので、ゴルフボール(ピンク)を用意していたのですが、出す余裕もなく。と、いうか存在を忘れていました。助産師さんが手で押してくれたら一気に楽になり、「あ、お尻!」と思い、助産師さんがいなくなったら旦那さんにお願いすることに。これが、下手で、なかなかいいところを押してもらえない。しかも、陣痛がひくと、なんだか紙をめくる音とボールペンをカチカチする音が聞こえる。
そう、俳句を詠んでいやがったんですね。さすがにぶち切れ。なに他人事のように観察してるんだと。で、押してもらってたんですが、だんだん疲れてくるらしく、時間も時間だったので、旦那さんがうつらうつらと私によりかかる。暑いわ痛いわ重たいわで、再びぶち切れ。
いやぁ、立ち会い出産すると旦那さんは八つ当たりされまくると聞いてはいましたが、私のは八つ当たりだったのだろうか。。。と思います。
で、夜中一時過ぎた頃、分娩室へ移動。
助産師「歩ける?」
無理です!!って言いたかったけど、歩くしか方法はないので、歩いて隣室へ。よれよれと分娩台にあがると、しばし放置される私。
華子「ま、まだいきんじゃだめですか?」
助産師「あと五ミリなんだよね。うーん、四つん這いになろうか」
華子「!!!???」
ということで、分娩台で四つん這いになる私。
もう、ずっと痛いので意識朦朧。おかげで五ミリひらいてくれたらしく、いきみ開始。
いやー、これが意外と難しくて、どこに力を入れればいいのやら。呼吸法というか、腹筋て大事なんだな。と思いながらもう必死。陣痛の一番強いところでいきんでって言われてもずっと痛いし、わからん!と、大きく息をすっては全力で力をこめました。
そういえば、ひっひっふーで有名な呼吸法ですが、私の通っていた病院ではあまり指導されず、とりあえず息を吐けとの指導だったので、陣痛中はひたすら息を吐くことに集中していました。叫ぶと赤ちゃんに酸素がいかない。吸うと過呼吸になりやすいから、吐く。それだけを考えて陣痛が来たらひたすら息を吐いていたのですが、おかげで助産師さんにも「なんて手のかからない妊婦さん!」と、とってもほめられました。
しばらくいきんだ後、助産師さん二人がこそこそとお話。
助産師1「先生は?」
助産師2「さっき連絡しました。トイレにいってから来るそうです」
助産師1「・・・あ、そう」
私はこのお二人に授乳もとてもお世話になったのですが、助産師1は師長さんで、このお二人のやり取りがものすごく面白かったです。
まぁ、先生が分娩中にトイレいきたくてもじもじされても困りますからね。とぼんやり思いながらも、今度はもういきまなくていいと言われ、陣痛逃しに必死でした。
先生が到着し、陣痛室にいた旦那さんも立ち会い、クライマックスを迎えました。
出てきた瞬間のずるっとぬける感じは、とっても気持ちよかったです。でも、それよりも出てきた瞬間からものすごく泣いていたこと、目が開いていて二重だったことに驚きました。小さい旦那さんが出てくるとばかり思っていたら、思いのほか私っぽい!!
旦那さんが写真とったり抱っこしたり。赤ちゃんのほっぺを触り、私のほっぺを触り
「全然違う!」と言ったり。一緒だったら私の肌は奇跡だと思う。でも、全然違うはひどいと思う。
華子「次は無痛分娩にするから」
旦那「絶対言うと思った」
時刻は午前2時44分。本陣痛から四時間半強の、後から考えると初産にしてはものすごく早いお産でした。狙ってた12日ではなかったけれど。私ってそういうとこあるよな。。

分娩が終わってから二時間はその分娩台で休むのですが、これが興奮しているらしく、眠いけど寝れない状態。熟睡したと思って目覚めても三分しかたってなかったり。
ようやく車いすで入院室に行けることになったものの、体中痛くて、少し貧血もおこしてひーひー言ってました。いやー、出産を迎えた奥さんのいる方は、本当に奥さんを気遣ってあげてくださいね。産後、身体は後陣痛・会陰縫合・筋肉痛等様々な痛みに襲われますから。そして母乳!なかなか出やしない!出すことに慣れてない母と吸うことに慣れてない娘とで、格闘しました。今現在はとても順調ですが。うまくやれなくて夜中ひとりでめそめそしたりしてました。ここでありがたかったのが実母!!本当に感謝感謝です。早めに呼んでてよかった。まだいるけど。結局産んだ直後私の身体を気遣ってくれたのは母だけでしたし。旦那さんも途中からすごく気遣ってくれるようになり(まぁ、初めてのことでお互いいっぱいいっぱいだったので。しかも大雪で旦那さん多忙だったし)今ではおむつもミルクづくり(体重の増えがかんばしくなくて混合にしてます)も寝かしつけもしてくれます。感謝感謝。
どちらかと言うと、うちの子は手がかからない子なんだと思います。あまり泣かないし(日によるけど)よく寝るし。妊娠生活も楽しかったけど、これからもっと楽しいことがあるだろうし、大切に育てていきたいなと思います。
私の入院していた産婦人科は、とてもいい病院で次もここで産みたいと思うほどだったけど、次妊娠できた時にはもう山梨にはいないだろうなーとか、無痛にしたいなーとかあるので、難しい。でも、もし山梨で産む機会があったら、長田産婦人科へどうぞ。ものっっすごく混んでいますけど。