昭和40.11.30笛発行所発行
『たかし全集第一巻』より
今日は美術館をハシゴしてきましたが、いやー、混んでますね。いつも思うんですが、本当にこれだけの人数が絵とか好きなんでしょうか、ホントなのかなぁ…。
尾道の美術館や高知の美術館、スカスカですよ。自分の足音がコツコツ聞こえるぐらい静かで気分が良いです。ぜひ旅行をする時はついでに田舎の美術館に寄ってみてください、スカスカで、実に愉快です。僕は毎年正月休みの間に一度は尾道の美術館に行きますが、スカスカ、だから興味無い展覧会でも行きます、というより寄ります。良い気分になります。
さ、たかしやりましょうか。あ、もう最後の句集『火明』です。見た事ない句がたくさんあるんじゃないでしょうか。
鶯や内湯外湯と好むまま
どっちでも
菜の花は濃く土佐人の血は熱く
貯金なんかするな、甘い酒は飲むな、飲んだら酔え、酔ったら吐け、と土佐で習いました。土佐ではクールは駄目、嫌われます。熱いのが良い。嘘だと思うなら行ってみてください。
強き日に燃え落つ椿室戸岬
土佐の日は暑いというより痛い
猫飼へば猫が友呼ぶ炬燵かな
オッス!ヨッス!
薄目あけ人嫌ひなり炬燵猫
炬燵は好きなり
葉を巻いてトマト病みをり梅雨の庭
あぁトマト…、と思いつつ、多分松本たかしは見てるだけだと思う。
花野来て白き温泉(いでゆ)に浸りけり
秋の温泉気持ち良し
買初の小魚すこし猫のため
これ好きな句。色白なたかしが軽やかに猫のための小魚を持ち帰るってのはなんだか綺麗。
ぽかりと真ツ黄ぽかりと真ツ赤チューリップ
侏儒が棲む句に押されてこれはあまり有名じゃないですが、これもまたなかなか素敵なぽかりです。たかしが詠むとこうなるんですね、椿や牡丹の句ばかりじゃありませんな。
城壁を梅雨晴の蝶又のぼる
名古屋城らしいです。暑い名古屋らしい。名古屋はほんと暑い。
鵜匠鵜を調べゐる間を暮色かな
調べゐるってとこが冷静で、遊びじゃないんですよ、鵜。そこが厳しくて良い。
『火明』気になる句がたくさんあるので来週もちょいと読んでみましょう。
じゃ
ばーい