2014.2.28 角川學藝出版刊行
間村俊一句集「抜辨天」より。
色んな句集を読み直さないといけない機会があって、ついでに久しぶりに自分の句集を手にとってぱらぱらとめくってみたんですが…。なんか文字でっかいなぁと、お爺ちゃんに見せる用なのかと思うほど字がでかいなと、自分の句集と言うのは自分の俳句と同じく、時間が経たないと冷静に見れないもので、出した時には、A子と一緒に、これは良い本ができた、完璧だと大喜びしていたんですが、誤字があったり、まぁ、完璧とはなかなか行かないもんです。
句集を作るのは難しいもんだ(僕は出版社に依頼しなかったですし)と、これもやってみて初めて気がついたので、そういう意味でも、楽しかったし勉強にもなりましたけど。
あと髪をばっさり切るみたいな、気持ち良さはあります、だから出そうか迷ってる人は、お金と俳句があれば出しちゃうことをお勧めします。
で、「抜辨天」の話。装幀家の間村さんの句集ですから、それはそれは洒落た句集なんです、ぜひ手にとって見ていただきたいです。
句集は俳句で勝負するべきものですが、本としても美しい方が良いなぁと、しみじみと。
第二句集を出す時はもうちょい洒落た感じで出してみたいなぁ。まだまだ先でしょうけど。
それでは俳句を読んでいきます。間村さん句も格好良いです。
蟲の秋深くもならぬ仲のまま
そんな仲、大人の仲。
居続けも十日あまりや初しぐれ
落語の「居残り」みたい。結構居ましたねぇ。
菊膾泣き上戸とは知らなんだ
ま、飲みねぇ。
初鰹しめつぽいのが嫌ひなり
見ればわかります。間村さん、改札で別れる時に(朝五時半)に、A子と一緒に手を振って見送りしたんですが、「もういいからいけよ、またな」と照れた笑顔を見せてくれたのが印象的でした。
黄泉にてもせむかひとりの螢狩
一人、静かに、ひんやりと。
しやぼん玉鳥に変身する呪文
シャボン玉もまた魔法のよう。
うぐひすのことなど地震のことなども
あぁ、三月。
そのあたり光重しよ椿山
これ好きな句。「重し」がすごい。
青簾越しにこの世にあらざるもの
少し見えたり隠れたり。
くくりたる小ぶりの虹の二三本
昆布みたい。小ぶりが楽しい。
うを呑みてうを吐くあはれ鵜といふは
仕事ですから。鵜が難儀で鰻だ、とは談志の「やかん」。
曲がり来てふと恐ろしき金魚売り
たくさん金魚持っている。
くらぐらと西瓜の冷えてゐたる家
今昔とは西瓜にも。
わらはせてみたきおひとやぬくめ酒
冷酒じゃツンとしてますから、ぬくめ酒が酒場らしくて良い。
雪女郎もそつと近う寄らないか
これは別嬪雪女郎。
良いなぁ、格好良い句集です。
じゃ
ばーい