ごろごろ読む五百句

岩波文庫 「虚子五句集」より

11日の夜、実家尾道に帰ってきました。盆休みです。18時半の新幹線に乗って、家に着いたのが23時をちょっと過ぎたぐらい。

新幹線に乗る前に家に電話をします。

「ご飯は食べてから帰るから、用意しないでね」

「じゃあ、今回はなんも用意せんよ」

「うん、絶対に用意しちゃダメだよ」

このやりとりを毎年毎年しているんですが、もちろんがっつり晩ご飯を用意しています。

0時近くに、がっつり晩ご飯が出て来るのを、これも親孝行と思って食べます、翌日は必ずお腹が痛いです。

お父様、お母様、僕、もうすぐ32歳なんだよ、高校球児じゃないんだよ。そんなには、そんなには食べれないんだよ。

若々しく元気な姿を見せてあげるのもまた親孝行。

食事とは闘いなのです。

A子が、どうせ大きな本持って帰っても読まないんだから、軽くして帰りなさい、と言うので、岩波文庫の「虚子五句集」だけ持って帰って来ました。虚子だけを読む、と言うのは定期的にやるようにしているんですが、楽しい時間です。

お腹が痛く、やや弱った状態であっても、不思議と虚子は読めます。

では「五百句」を読んでいきましょう。

穴を出る蛇を見て居(お)る鴉かな

居(お)るがなんかいい。

柴漬に見るもかなしき小魚かな

そんなにはかなしくない、ちょっとかなしい、でも可笑しい。

煙管(きせる)のむ手品の下手や夕涼み

また例のそれ。

摂待の寺賑はしや松の奥

じゃんじゃんやってます。

客人に下れる蜘蛛や草の宿

俳人ならむしろ喜ぶ。実家で蜘蛛を見つけ、あ、蜘蛛だと喜んでたら父母が叩きつぶしてしまいました。あぁ、なんてことを…。でもそっちが本当は田舎のリアル。

すたれ行く町や蝙蝠人に飛ぶ

やがてだんだんマッドマックス。

老僧の骨刺しに来る藪蚊かな

老僧細そう。

駒の鼻ふくれて動く泉かな

ひくり感。

太腹の垂れてもの食ふ裸かな

この前、村上さんからデブに良い俳人がありますか、痩せなさいと言われました。

寝冷せし人不機嫌に我を見し

悪ーい目つき。

浦安の子は裸なり蘆の花

浦安の子は全員裸です。

夏草に黄色き魚を釣り上げし

鮮やか過ぎて楽しい。何の魚だろう。黄色き魚って…。

虹立ちて雨逃げて行く広野かな

これもなんだか絵本のように楽しい。

さ、帰ったらまた食との戦いです。なんだっけ、昔好きだったドラマの決めゼリフ。

俺の胃は宇宙だ。

じゃ

ばーい