登四郎どうしよう15

平成2.11.20 富士見書房刊行
俳句研究別冊 能村登四郎読本

街で知っている人に会っても、100%間違いない、という時にしか声をかけない。
95%そうだけど、いや、多分間違いないけど、という時でも不安になり声をかけない。

あ、上下真っ黒で眼鏡で細くて色の白い人だ。

おーい!季何さーん!!

季何さんは間違いようがないので、全力で声をかける。

やぁ、麒麟くん、と真っ白い手を振る季何さん。

間違いない。

『寒九』より

鳰浮巣編みあまるもの漂へり

あまり。

はるかより怨まれてをり飯饐ゆる

飯饐えるほどの。

だらだらと梅雨とどめさす雷起りけり

とどめは雷。

すつ飛んでゆく形代は我のもの

トビマストビマス。

一撃の罅が罅よぶ夏氷

そういうものの夏氷。

老いにも狂気あれよと黒き薔薇とどく

老いては誰にも従わず。

夏果ての男は乳首のみ老いず

うそん。

足組んでやがてくづして夏の果

だらだら感、夏終わる感。

芒描く薄墨さらにうすめつつ

芒を書いて心健やか。

略図よく書けて忘年会だより

よく出来たやつ。

くらき世をたぐり寄せたる手鞠唄

どんと来い、暗き世も。

初あかりそのまま命あかりかな

ありがたーいあかりかな。

涅槃図をさびしくしたる僧の咳

鋭い咳。けほっ。

いつの間に朧を嗅いでゐたりけり

こりゃ、朧じゃ。

この句集は面白いので、もう一回やります。

じゃ

ばーい